人生で5回ほど引っ越しを経験しまして、その中でもいちばん大がかりだった引っ越しは、上京のときでした。
福岡〜東京間での家財道具の移動の手配や、物件の管理会社とのやり取りはもちろんでしたが、いちばん頭を悩ませたのは、猫2匹を連れての長距離移動のことでした。
そこで、自分への忘備録も兼ねて、猫と長距離の引っ越しをする際に飛行機移動で心得ておくべきポイントを、体験談を交えながらまとめておきたいと思います。
ちなみにわたしは自分なりにしっかり準備を万全にしていたつもりでしたが最終的にありえない大失敗をカマしてしまいましたので、それについても最後に触れておきます。
猫と幸せに生きていくためのひとつのナレッジとして、誰かの役に立てばうれしいなと思っています。
猫といっしょに飛行機移動は難しい?
「犬は人に付き、猫は家に付く」という、いにしえの言葉がありますが、あながちこの考え方は間違ってなくて、猫という生き物はテリトリー意識が強く、自身をとりまく住環境の変化にはかなりストレスを感じやすいと思います。
引っ越しの際、とにかく何が不安だったかって、猫との長距離引っ越し(特に飛行機での移動)について、参考になる情報がほとんどないことでした。
事務的にやらなければならないことの情報はすぐに出てくるのですが、なんといっても体験談が少なく、本当にこれで大丈夫なのか、もし大丈夫じゃなかったときどうすればいいのか、まったく見当がつかなかったのです。
最近はどうかわかりませんけど、「絶対あんた猫飼ってないでしょ」っていうクソみたいなSEOメディアが引っかかったりもするので、ほんとうに厄介でした。体験談が!ないんです!!!
結論、きちんと抑えるべきポイントを抑えて、焦らずゆっくり準備して挑めば、猫といっしょのお引越しは難しくないです!(簡単とは言い切れないんですけども。)
なので、私自身が「こういうこと事前に知っときたかったな」と思ったポイントと、リアルな体験談をお伝えできればと思います。
猫をはじめ、ペットは機内持ち込みできない
現在、国内線の飛行機ではペットの機内持ち込みができず、客室に猫を連れて一緒に乗ることができません。手荷物と同様、搭乗前に預ける必要があります。
猫をはじめとしたペットとの飛行機移動については、料金やキャリーケースの指定についてなど各航空会社にてルールがあるので、事前に航空会社からの情報を確認しておきましょう。
ペットとおでかけサービス(ご搭乗サポート) – JAL国内線
極論、各社の対応やサービスを確認してから、航空会社を選んでもいいかもしれません。
不安なことがあれば、安心できるまで、理解できるまで、しっかり問い合わせて確認しましょう。
ちなみに、筆者はスカイマークを利用させていただきました。
これで安心!猫と飛行機、おさえておくべき心得10ヶ条
その1:拘束時間の少ない移動ルートを選ぶべし
まずはじめに必ず確認しておくべきは、出発地から目的地までの移動ルートです。
猫にとって移動時間=拘束時間は短いにこしたことはないので、とにかく効率良く動けるルートを考えましょう。
出発地から空港までの道のりと、空港についてからの道のり、それにかかる所要時間をしっかり確認して、頭の中で何回もシミュレーションしておきましょう。もっと言うと、空港のどのあたりにたどり着けば自分の航空会社のカウンターに近いのか、なんてところまで詳細に確認できておくといいですね。
当日行きあたりばったりで、とりあえず空港まで着けばいいや〜という考えは絶対になさらぬようお願いいたします。
その2:空港まで&空港からは車で移動すべし
人それぞれいろんな事情があるとは思いますが、空港への行き来は車を使うことを強くおすすめします。
公共交通機関でも問題ないのですが、人が多いところへ猫を連れ出すのは、よっぽど人馴れしてる猫以外はおすすめできないなーというのが率直な感想です。
車移動、かつ自分で運転しなくていい方法として、家族や知人に空港まで送ってもらうとか、タクシーで移動するとか、とにかくできるだけ人混みに触れずに安心して移動できる環境を作ってあげるのがベストかなと思います。
「自分で運転しなくていい」とあえて書いたのは、下僕(人間)が移動中に猫の様子をしっかり見てあげられるようにするためです。
私の場合は、出発地から空港までは両親に車でお見送りついでに送り届けてもらい、空港から目的地まではタクシーを利用しました。
その3:猫の移動コストをケチるべからず
大切な郵便物を送るとき、保証の乏しい定形外郵便よりも、安心できるゆうパックを選ぶのと同じように、移動にかかるコストはケチらないようにするといいと思います。
様々な選択があるとしたら、お金がかかっても安心安全な方を選ぶ、この考え方を前提としてあれこれ進めるのがおすすめです。
その2の移動手段もそうなのですが、タクシーはお金がかかりますが、とてもおすすめです。東京だと羽田から指定区へ定額で移動できるプランもあります。
わたしは「GO」というアプリで空港定額タクシーを使いました。クーポンを使うと2,000円OFFになるみたいなので、ご検討中の方はぜひご活用くださいね。
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その4:猫の体調チェックを怠るべからず
飛行機乗るときって、コンディション悪いと人間でも体調がゴミになるじゃないですか。気圧とか騒音とか揺れとかで。
人間より体の小さい猫にとっては、飛行機搭乗時の環境の変化は一大事です。
ぜひ、飛行機に乗る1週間以内くらいに、かかりつけの動物病院を受診して「これから飛行機に乗るんですけど悪いところ無いか見てもらえませんか?」と伝えましょう。
簡単な健康チェックだけでもいいので、猫が健やかな状態であることを確認した上で飛行機に乗ってもらうようにしてくださいね。
猫によっては、飛行機搭乗中、酔って吐いちゃったり粗相をしたりする可能性がありますので、できれば飛行機に搭乗する日はあまりお水や食べ物を与えないほうが良いと思います。
その5:猫1匹につき必ず1名の人間が付き添うべし
これはまさに体験談的な話になりますが、わたしが実際に飛行機移動したときは、猫2匹に対して人間(私)が1人、という状態でした。
猫用キャリーは1匹につき1つが鉄則なので、キャリー2つに加え自分の荷物も運ばなければならず、猫の様子もそれぞれ気を使わなければいけないので、とにかく大変だったのです!!!
のちにこの選択を大後悔する事件が起きてしまうのですが、悪いことは言わないので、猫1匹につき必ず1名ついてあげれるようにしておいてください(切実)。
その6:猫のキャリーケースはしっかり選ぶべし
航空会社各社のルールをチェックしてみてもらうとわかるのですが、猫用のキャリーケースは一定の基準を満たした頑丈なものでないと、ペットを預けることができません。(会社によってはレンタルもあるよ)
フタやドアが外れないか、ロックはちゃんとできるか、頑丈な素材か(布製はNG)、必ず確認して買うようにしましょう。
アイリスオーヤマのエアトラベルキャリーは頑丈だしサイズも豊富で基準も満たしてて、おすすめ。
繰り返しになりますが、お金がかかっても安心安全な方を選ぶ、これ鉄則です!
安物の粗悪品は、絶対に避けましょうね。
その7:キャリーケース内は安心できる環境にすべし
キャリーケースは移動中の猫を守ってくれる大切な居場所です。安心安全な環境にしてあげましょう。
たとえば、飼い主のニオイがついたタオル、お気に入りのおもちゃを入れてあげるなどしてあげるとか。
万が一の粗相のために、トイレシートを敷いておくといいですね。
我が家は、キャリーケースに慣れてもらうために、飛行機に乗る2週間くらいまえからキャリーケースを部屋の中に置いてドアを開けておき、自由に出入りできるようにしていました。
その8:飛行機を降りたあとも油断するべからず
無事にフライトを終えて飛行機から降りたあとは、荷物受け取りエリアで、係の方から直接キャリーケースを引き取ります。
手荷物レーンに乗って回転寿司のように運ばれてくるわけではないので安心してくださいね。笑
空港から目的地に向かうと思うのですが、とにかく飛行機を降りてからも油断は禁物です。目的地につくまでは、とにかく神経を張り巡らせて、安全に猫を運ぶことに集中しておきましょう。
ちょっとTipsというか小技なんですが、猫を手荷物カウンターに預ける際、フタやドアが開かないように養生テープ的なもので留めてくれる事があると思うのですが、これ、家につくまで剥がさないでおくほうがいいと思います。移動中の予期せぬアクシデントでキャリーのフタやドアが開いてしまうことを防げます。
お荷物係のお姉さまが剥がそうとしたら、「そのままでいいです!」と伝えましょう。
その9:新居に着いたら直ちに猫の居場所を作るべし
一大イベント・飛行機移動が済んで新居についたら、とにかく猫が安心できるスペースを作ってあげましょう。
そもそも猫は新居に初めて足を踏み入れるわけですから、どこに行ったって落ち着くわけがないのですが、お部屋の隅っことか、人がドタバタしないところとか、静かなところを選んで、いつも使ってた猫ベットを置いてあげるとか、安心スペースを作ってあげてくださいね。
そのうち、お家全体に慣れてきたら、好き勝手にお気に入りスポットを見つけ出すので、そしたらまた猫の気分と相談して、ベッドやキャットタワーなどのレイアウトを考えてあげてくださいね。
新居初日は、とにかくそっとしておきましょう。
その10:猫へのお礼(ごほうび)を準備しておくべし
下僕(人間)の勝手な都合で、慣れ親しんだ家を離れることになり、謎の轟音こだまする鉄の塊で移動させられて、猫にとってはえらく迷惑な話です。
ご協力いただいたお礼として、いつものちゅーるでもいいし、ちょっと高級なおやつでもいいし、猫の喜ぶごほうびを準備してあげて、新居に慣れた落ち着いたタイミングで感謝の意を述べながら、差し上げてください。
ところで大失敗って何が起こった…??
これまで述べた10ヶ条をすべて完璧にクリアできていたら、おそらく起きていなかったと思われるわたしの大失敗実体験。
最後にこちらをご紹介して、〆めとさせていただきます。
猫との長距離なお引越しは大変なことも多いですが、ぜひ猫ちゃんの安全の移動のために万全の準備で挑みましょう。
長々とお読みいただきありがとうございました。良いフライトを!!